労務監査とは、給与・残業代・就業規則・労働・社会保険手続き・メンタルヘルス対策などにおいて、労務上のリスクがないかどうかを、外部の専門家がチェックすることを言います。全ての企業様が対象ではありますが、特に必要となるのは「上場を目指している企業様」と「他社を買収・吸収合併する企業様」です。

企業を買収した後は、およそ1年後を目処に給与体系なども一つに統合していきます。その際、従業員から不満が出ると、過去の残業代未払いなどを掘り起こされて、訴えられてしまうこともあります。大事なことは、吸収合併が完了する前に、相手の会社の人事・労務上のリスクを洗い出し、是正しておくことです。他社を買収する際、事業収益などの事前調査は十分に行われていても、人事・労務関係のことはしっかりと調べられていないことがほとんどです。統合後に法的なリスクを背負うことのないよう、早めに対処しておきましょう。

従来、労務監査は、企業が株式上場を目指す場合や労働基準監督署等の指導・勧告を受けないようにするために行うものが主流でした。

しかし近年は、個別労働紛争が増加傾向にあります。その背景には、労働者が個人でも情報を簡単に収集できる機会が増加したことや、働き方の環境の変化により権利意識が向上していることが一因となっていると考えられます。

そのため、企業はコンプライアンスや社会的責任（CSR）に対する認識の高め、リスクマネジメントしていくことが必要です。

「労働法令諸規程の不備」や｢規程運用状況の見直し｣を総合的にチェックする「労務監査」は、今後極めて重要になってくると考えられます。普段からの法令順守の姿勢が、優秀な人材の確保と基盤人材の定着に繋げていくことも「労務監査」の重要な目的になりつつあります。

労働法令に基づいた諸規程の確認
就業規則、賃金規程、退職金規程、育児・介護規程等の人事諸規程が労働法令に基づいて合法・適切であるかをチェックし、問題点及び改善の方策をご提案します。

労働法令に基づいた諸規程運用状況の確認
給与計算、割増賃金の計算と支払、各種協定書の締結・運用、安全衛生管理体制の整備など、労務管理運用が適切であるかをチェックし、問題点及び改善の方策をご提案します。

労働・社会保険の適用状況及び事務処理の確認
労働・社会保険（健康保険、厚生年金、労災保険、雇用保険、労働保険徴収法など）の適用及び事務処理が適切であるかをチェックし、問題点及び改善の方策をご提案します。

事前ミーティング
監査範囲・スケジュールの確認・関係資料の準備依頼

監査実施
労働法令に基づいた諸規定の、運用状況の確認

監査報告・改善計画のご提案
・査定内容と報告書の作成
・監査結果要約表、監査報告書の作成
・是正、改善事項のご説明と、改善のためのアドバイス

① 簡易コース
就業規則等において、チェックシートにより法律上必ず規定しておかなければならない事案について確認し、
　　
⇒緊急に対策が必要な項目について、改善対策をご提案します。

② 総合コース
就業規則等において、詳細なチェックシートによりトラブルに対応できる事項が規定されているかについて確認し、
　　
⇒合法・適切でない部分について、改善の方向をご提案します。

ご希望があれば、就業規則の改定も承ります。